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【イベント報告】リディア・デイヴィス『話の終わり』(作品社)刊行記念 「佐知子の部屋」vol.3  

去る12・17(金)19:00~六本木店オリジナルイベント「佐知子の部屋」が開催されました!翻訳家・岸本佐知子さんをお招きしてミニトークとサイン会でおおくりするこのイベント、VOL・3の今回は、リディア・デイヴィス『話の終わり』(作品社)刊行記念です。

まず、「秘密というわけではないがそんなに知られていないこと」として、「リディア・デイヴィスは、ポール・オースターの元妻である」という事実があります!アメリカの2大人気作家が夫婦だった!?「この件を知ってた方、手をあげて!」と会場にふってみますと、知らない人が9割がたで、みなさんビックリの様子。10月、柴田先生をお迎えしてオースターのイベントをやった当店としては「10月は元だんなさん、12月は元奥さんのイベント」ってことに?!なにやら昼下がりのワイドショーとか裏話トーク番組めいた話で始まり、まさしく徹子、じゃなくて「佐知子の部屋」!? 

「名前は出してないものの、二人はかつての結婚生活のことをふりかえってそれぞれエッセイに書いています。オースターがリディアのことを書くとシニカルになっちゃうんだけど、リディアは彼との生活をなつかしさや親しみを込めて書いてます」と岸本さん。

さて、今回のご本『話の終わり』の主人公は女性小説家。かつて12歳年下の青年と恋におち、別れたことをすべて書こうとしてみる。彼の容姿、性格、雰囲気。家、ともだち、仕事。言ったこと、行った場所、とにかく、全部。これが無謀だということはお分かりでしょう。彼が言ったことを思い出すとき、「言わなかったこと」がつきまとう。行った場所には「行かなかった場所」が、したことには「しなかったこと」が。女性作家はそれらも全部書こうとする。すると、思い出せば出すほど、彼は遠くなる・・・。

「リディアの文章ってわれわれが<英語では避けること!>と習った“同じ言葉の繰り返し”が異常に多いんです。<怒った>はいろんな言い方があるにもかかわらず全部<ANGRY>で通してるし、<彼は言った><彼は言った><彼は言った>の連続もある。こりゃ、意図的なんだろうなあと気づき、訳もなるべくシンプルな言葉を使いました。意味までの最短距離を目指した!(笑)。すると、シビアなシーンや尋常でなくなっていく主人公の行動シーンが、なぜか笑えるものに・・・!」 

そう、記号のような、そっけないほどの言葉づかいだからこそ、そこはかとなく漂う情感やユーモアが、リディア・デイヴィスの持ち味。彼女は作家兼翻訳家であることでも有名ですが、本書には「翻訳家としての、わたしのみじめで奇妙でどうしようもない日々」的なくだりが何箇所かあります。一部を果敢に朗読してくださった岸本さん!

「<ここを訳してるときは笑い、涙、怒り、どれでしたか?>と聞かれるんですが、もちろん大笑い(笑)。“熱心にやろうとするほど翻訳は効率が悪くなり、時給にして1ドル以下になることもよくある”、というくだりが今読んだところに出てきますが、私も『話の終わり』は5年くらいえんえんやってたんで、時給10円以下かなあ。あと、別の箇所には“私生活が不幸なほど翻訳ははかどるし、いい訳ができる”ってところもありますよ」 会場、爆笑!

サイン会も、たくさんの方々が参加してくださり、冬の夜長のなごやかモード。あたたかな一夜となりました!

(六本木店文芸担当 間室)

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                                【イベント風景】

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